子ガメを送る会 高鍋海水浴場

天然記念物「アカウミガメ」の子ガメを送る会に行ってきました。
写真は昨年8月15日AM6時半に実施された会の様子です。

お盆の早朝でしたが、ざっと200名ほど家族連れが集まりました。
なぜか全員でのラジオ体操から始まり、和やかな雰囲気太陽
アカウミガメのお話を聞き、いよいよ子ガメとの対面です。
天然記念物なのでさぞ厳戒態勢なのかと思ったら
「はい、子供さんに1人1匹づつ亀を渡しま~す」のアナウンス。
ええっ~まさかまさか、触れるの~!!
そうなんです、触れちゃうんですよ。
ここからは写真撮影をしたり、各グループで大騒ぎ。
子ガメには大変迷惑だったのではないかと心配になりました。
好き勝手にいろんな場所から子ガメを子供たちが離したので、写真に気を取られあわや子ガメを踏みかける人が続出。。。
あの辺りは工夫がかなり必要だと感じました。

実は私、ウミガメの産卵地を訪れたのは宮崎県高鍋町で3ヶ所目です。
このイベントの前夜よりオリオン座流星群を見る為に海岸脇の駐車場で過ごしていた時のことです。
ウミガメの産卵地というのに打ち上げ花火に来る若者の多いことはうー
当たり前のように花火は放置してゆきました。
星を見に来たという地元の大学生に「ここで明日ウミガメの子供を離す会があるよ」と伝えたところ「え~知らなかった、そうなんですか?」という答えが帰って来ました。
正直絶句しました。で、かなりショックを受けました。
もしかして凄く県内でも認知度が低いのか???
そんなハズないよ、ね???
そこで自分なりに宮崎県のウミガメ保護のことを少しだけ調べてみました。
もしも間違っていたら、教えて下さい。
宮崎県では文化財保護条例に基づき「アカウミガメおよびその産卵地」を
県指定天然記念物とし、保護を行っています。
この産卵地を指す場所は
・宮崎市こどものくに~高鍋町堀之内海岸
・延岡市長浜海岸
・日南市梅ヶ浜海岸~風田平山海岸
で、毎年5/1~10/31まで保護されています。
場所によっては海岸への車の乗り入れを禁ずる等細かく定められているようです。
北太平洋でのアカウミガメの産卵地は、日本だけ。
日本の産卵地の70%は鹿児島県でそのほとんどが屋久島を中心とする離島です。
宮崎県はついで2番目で13パーセントを占めます。
日本ウミガメ協議会の報告によれば、H18年に産卵のために宮崎に上陸したアカウミガメの頭数は延678頭でした。
ただし年々頭数は減少しています。理由は環境の変化、海岸の減少、産卵時に花火の音などに驚いて帰ってしまうなどです。
一度の産卵で100個の卵を産みますが、生存率は数頭です。
アカウミガメが陸地へ上がるのは、出生直後と産卵時のみだそう。
市街地から程近い海水浴場で、こんな貴重な生命の営みを見せてくれる
アカウミガメ。彼らの生き様に感動を覚えない人はいないと思います。
絶滅の危機にある亀達の為には私達の海岸利用の急速なマナーアップが求められます。でもこれは亀の為だけではない、人間にとってもすごく大切な事だと思います。
そこで、地元の子供たちや、サーファーの方たちを巻き込んでアカウミガメにもっと関心を持ってもらう活動などをされたらどうだろうとふと思いました。
もっともっと宮崎のことを好きになりたい人が、きっと興味をもって下さるとおもうんですがタマさんいかがでしょうかlove

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『子ガメを送る会 高鍋海水浴場』へのコメント

  1. 名前:はっつあん 投稿日:2008/02/02(土) 06:52:02 ID:a1128a15e

    すごく大切な話ですね。
    まさに共生の時代。
    人間が特別でもないし、
    地球を支配していいはずがないですものね。
    花火については、
    私達も毎月河川敷のごみ拾いをしていますが、
    夏になると花火の燃え殻とバーベキューのゴミが
    グンと増えます。
    カメやそれを保護するための条例など
    県民も知らないことが多いんじゃないでしょうか。
    カメキーワードに高鍋の地域づくりと関連付けて
    県民が気づいて考える仕掛けを考えてみたいと
    思います。
    畑かかしさん、知恵を貸してくださいね。

  2. 名前:畑かかし 投稿日:2008/02/02(土) 09:20:08 ID:df40f746a

    はっつあん
    早速反応していただいて嬉しいです。
    亀の保護をボランティアでやってらっしゃる方が
    ご高齢の方で「後継者がいない」と言われていました。
    保護活動の現状について、もっと多くの方に
    知っていただくことが必要だと思います。
    台風の後の砂浜掃除などは多くの人手を要する
    そうですから、私も是非参加したいと思います。
    きっかけは亀でもいろんな広がりが作れるのでは
    ないかとスゴク期待もしているんですよ~。
    海岸沿いの町同士で集まって、情報交換するのも
    楽しいと思いますし。
    誰かにドンと押し付けるのではなく、大きく地域と
    捉えて、皆で考え行動できればいいな~と思います。
    楽しい仕掛けを楽しみにしています。
    私で出来ることであれば、喜んで~!

  3. 名前:タマ 投稿日:2008/02/04(月) 10:26:29 ID:6066b7444

     高鍋町堀の内~蚊口浜は、毎年アカウミガメが産卵のため70~80頭上陸しています。
     現在、保護活動についてはボランティアにより行われています。ご指摘のとおり、本町においてもボランティアの方は高齢(まだまだ元気ですが)で後継者が必要だと感じています。
     高鍋町では、この貴重な自然資源を守り、子どもたちにその価値といのちの大切さをわかってもらえるよう、様々な活動を行ってきました。
     子ガメを送る会もその活動の一環です。
     子ども会・女性団体、自衛隊や私企業など、ボランティアによる海岸清掃も度々実施されています。
     地元サーファーも、自分達がいつも楽しんでいる海岸はいつもきれいに!と、隔月ペースで一斉清掃をやってくれています。アカウミガメが上陸する海岸ということもしっかり認識しています。
     私も(いつもではありませんが…)時々海岸清掃に参加しますが、いつもたくさんのごみが集まります。
     心無い(何も考えていない)人がいるのも事実です。
     
     やはり、「自然・環境を大切にする!」ということを考える機会を、町としても提供していくことが必要だと思います。
     高鍋町は、海・山・川の自然に恵まれたまちです。
     この自然環境を守り続けたいと考えます。
     ハッチョウトンボやサギソウなど、希少な動植物がたくさん観察できる「高鍋湿原」が、今年も3月下旬に開放となります。(10月末まで)
     心を癒しにおいでください。 

  4. 名前:畑かかし 投稿日:2008/02/04(月) 18:01:31 ID:3abff78a1

    タマさん
    高鍋町のウミガメ保護活動の様子よく分かりました。
    町内ではかなりウミガメの認識が高いのですね。
    送る会の時は県外の子供たちと幼稚園ぐらいのお子さんをお持ちのご家族しかいらっしゃらなかったので、マイナーなイベントなのか~?と思ってしまいました。
    すいません。
    せっかくの活動を町内の活動にとどめて置くのは本当にもったいないと思います。
    屋久島ではウミガメの産卵シーンを見るのに、数千円のガイド料がかかる事もありますから。
    無料で見られるから、もっと多くの皆さんに知ってもらいたい!自然ってこうなんだよって言いたい!
    自然ってお金をとって見るものじゃないですもん本来。
    他の町の人や他県から休みを利用して来られる方にも
    ウミガメを通して、自然の大切さ・命の重さが伝わるような試みが出来たら素敵ですね♪
    町を散策しながら、ウミガメの勉強が出来たら
    面白いかも。
    高鍋湿原のオープン心待ちにしているんですよ~。
    是非伺いたいと思います。

  5. 名前:タマ 投稿日:2008/02/06(水) 19:55:14 ID:824ee7920

    畑かかしさんへ
     高鍋の自然資源等を活かして、ほかの市町村からどんどんおいでいただけるような「まち」にしなければと考えています。
     なかなかですけど…
     ぜひ高鍋湿原にもおいでください。

  6. 名前:はっつあん 投稿日:2008/02/06(水) 20:23:31 ID:095e42f33

    タマさんの情報発信力はすごいですね。
    このブログも毎月アセス数が伸びています。
    もちろん、アクセスしてくださった人の換算で
    アクセスの回数でないので、同じ人が何度
    アクセスしてのカウントはあがりません。
    ブログの実態がでているなと思います。
    宮崎のワンストップサービスの窓口になれたらな
    と思います。
    これからもよろしくお願いします。