祝吉（いわよし）御所跡

みなさんはじめまして。obrigadoと申します。以前は「mario」のHNで、ときどきコメント欄に登場していましたが、今回念願かなって、「来んね住まんねブログ」の一員として加えていただけることになりました。現在は宮崎市在住ですが、仕事柄県内各地を訪れることも多いため、あまりメジャーではない県内各地の見どころや、宮崎市の街の様子をお伝えしていこうと考えています。どうぞよろしくお願いいたします。
さて、記念すべき（？）１回目に取り上げるのは、都城市にある祝吉御所跡。ここは、島津氏発祥の地と言われているところです。

島津氏といえば、現在NHKで放映中の大河ドラマ「篤姫」の主人公、天障院（篤姫）の実家として有名になりましたが、さかのぼれば鎌倉時代からつづく名族でもあります。
島津家の初代は忠久という人で、その出身は藤原氏説、藤原氏に仕えていた惟宗氏の一族説、源頼朝のご落胤説などがあります。忠久は都城盆地から鹿児島県にまたがる日本一広大な荘園「島津荘」を管理する下司職という身分の役人（後に、地頭、守護にも任ぜられます）となり、この地に屋敷を構え、荘園の名前をとって島津の姓を名乗るようになりました。ここに現在まで連綿とつづく島津氏が誕生したのです。
ただし、忠久が本当にここに住んでいたのかどうかについては確かな資料がなく、本格的な発掘調査も行われてはいないので、あくまでも「推定地」です。でもこの付近から、日向の国（宮崎県）の中世がスタートしたのかもしれないという歴史のロマンを、十分感じ取ることができると思います。
場所／都城市郡元町
備考／ＧＷの頃に咲き誇るアヤメの花や万葉植物園のある「早水公園」にほど近い